本文へスキップ

株式会社サンコー緑化は「みどりのいきもの」を取り扱う北海道の造園業者です。

TEL. 011-875-1608

〒003-0828 札幌市白石区菊水元町8条1丁目8番21号

資料

チップバック(廃棄物還元型植生基材吹付工法) 

チップバック工法とは

チップバック植生工法は、廃棄物を『自然に返す』という考えに基づき、建設現場等から発生するスキ取り物や不要木材(伐根・枝・葉)を植生基盤として再利用し、法面等の「安定と緑化」を図る工法です。伐根等に2次破を施し細かくすることで、従来の植生基材吹付工と同等の設計基準・管理基準・機械設備・吹付施工方法での施工が可能となります。また、トロンメルを使用しスキ取り物を分別することにより、現地スキ取り土を有効利用することもできます。現場条件等によりチップ材と配合する植生基盤を土砂系と有機質系とに使い分け、吹付厚を選定することでより幅広い現場条件に対応することができます。

開発の背景

近年、地球温暖化対策や廃棄物問題など環境問題が広く社会の認識となる中で、企業活動においては企業自らの努力による環境制約への対応が問われ始めています。このような状況を背景に、当研究会では、目標を次のとおり設定して新工法の開発への取組みに着手しました。
  a 廃棄物の有効利用。
  b 省資源。
  c 植生対象地域の地域植物との調和の取れた植生。
  d 従来の植生工法と同等の品質及び価格。
この結果、平成13年よりチップバック植生工法が実用化され、北海道開発局・北海道の発注工事で広く採用されています。

工法概要

チップバック植生工法は、建設現場から発生する不要木材(特に製材として利用価値の低い根・枝・葉の部分)やスキトリ物(草の根等が混在した表土部分)を植生基盤の一部として再利用することで廃棄物量の縮減と、植生による斜面の安定を従来の植生基材吹付工と同等のコストで可能にした工法です。 また、前述した開発目標を次のような方法で達成しています。
a 廃棄物の有効利用。
スキトリ物は、トロンメルを使用し、現地発生土・草根・礫にふるい分けます。ふるい分けられた現地発生土はそのままの状態で、草根は伐根等と同時に破砕処理を施し、植生基盤の一部として再利用します。礫は盛土等の材料として再利用する事ができます。 伐根等の不要木材は、1次破砕(50mm程度のチップ状)及び2次破砕(10mm程度の針状のチップ材)を施し、植生基盤に混合し再利用します。  また、土壌改良材には愛別町産の堆肥(畜産農家から発生する家畜糞尿の廃棄物)を主原料とするネイチャーソイルを使用しており、それらも有効に再利用されています。
b 省資源
現地発生の材料やネイチャーソイルを使用することにより、従来購入していた土、ピートモス等の資源の使用を抑制できます。 また、それらの生産・梱包・輸送等に関わる資源(燃料等)の縮減にもつながります。
c 植生対象地域の地域植物との調和の取れた植生。
現地発生土を使用することにより、土中に含まれる埋土種子(表土中で休眠している郷土植物の種子)の発芽が期待でき、周辺環境との調和の取れた地域生態系に近い植生が可能です。
d 従来の植生工法と同等の品質及び価格。
従来の植生基材吹付工と同等の施工機械・方法で吹付施工が出来るため、施工管理基準・施工管理方法がそのまま流用できます。そのため、従来工法と同等の品質を確保することが可能になります。また、植生基盤全層に10o程度のチップ材を万遍なく含むため、それらが絡み合い植生基盤の結合力をより強力にし、雨水による表面侵食や北海道における凍結融解による侵食に強い植生基盤を造成することができます。  現地発生廃棄物の有効利用による工事費の縮減と併せて、現地の土質条件・施工条件・気象条件により、土砂系・有機質系及び植生基盤の厚さを使い分けることでも工事費を縮減することが出来ます。

施工概要



破砕前処理

破砕前の伐根材に付着した泥、石等を取除き、伐根材を1次破砕機に投入できる大きさに切断するためにバックホー及びアタッチメントの油圧切断機を使用し破砕前処理を行います。この工程での処理状態が1次、2次破砕処理後のチップ材の品質に大きく影響を及ぼします。
破砕前処理状況

1次破砕処理、1次チップ材選別作業

破砕前処理を行い、小割にした伐根材を1次破砕機に投入し50mm程度の大きさに破砕します。
1次破砕処理状況
1次破砕完了チップ材

2次破砕処理

1次破砕の完了したチップ材を2次破砕機に投入しさらに細かく破砕します。この処理で完成したチップ材は、10mm程度の大きさのオガクズ状になります。また、チップ材を10mm程度まで細かく破砕するため、従来の植生基材吹付工の機械設備での吹付施工が可能です。
2次破砕処理状況
2次破砕処理完了

金網設置、チップバック植生基材吹付工

現場条件によって、植生基盤の安定を図るために、金網を張付け、アンカーピンで固定します。また、現場条件・気象条件等を検討して有機質系、土砂系、厚さなどを選定し、チップバック植生基材の吹付を行います。また、吹付に必要な機械設備、能力、施工方法は、従来の植生基材吹付工と同様の為、施工管理基準・出来形管理基準がそのまま流用できます。
有機質基盤材、チップ材が主体の材料構成でコンクリート吹付機を使用します。
土砂、チップ材が主体の材料構成で客土吹付機を使用します。
チップバック(有機質系)吹付施工状況
チップバック(土砂系)吹付施工状況
吹付作業状況

施工前
施工完了
生育状況

(有機質系 t=8cm)生育状況
(土砂系 t=3cm)生育状況

 施工写真・配合表へ

バナースペース




株式会社サンコー緑化

〒003-0828
札幌市白石区菊水元町8条1丁目8番21号

TEL 011-875-1608
FAX 011-875-1751